「もはやブームでもリバイバルでもない!ベーシックとなりつつあるグランジファッションとそのヘアスタイル」
2018/11/05
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90年代に生まれた“グランジ”ムーブメント。音楽から始まり、ファッションにも世界中に影響を与えました。
それ以降も今もなお、様々なファッションブランドがグランジに影響を受けたコレクションを発表し、また各雑誌・メディアも「リバイバル」と称して特集を組み、そして街にもグランジファッションやグランジ的な気こなしをする人が度々増えてきました。
それはもはや「ブーム」でも「リバイバル」でもなく、ひとつの「ベーシック」になってきているのではないか、、、とさえ思います!
そしてそんなグランジファッションに合うヘアスタイルもしかり。
サイクルするトレンドとは違い、少しの変化はありつつもひとつの「ベーシック」と呼べるほどまでになってきているかと思います。
そんなグランジ・ヘアスタイルの魅力を余すことなくお伝えします!
もともと“grungy”という俗語が語源。「汚い」という意味です。アメリカのファッション誌が命名したそうです。
1990年代前半、NIRVANA(ニルヴァーナ)やMudhoney、L7などのバンドを中心に、アメリカのシアトルから巻き起こった音楽ムーブメントです。
ロックミュージックから派生し、そこにヘビーメタルの要素やポップなメロディーなどが混ざり、その音楽は瞬く間に全米、そして世界中に広がりました。
特にそのムーヴメントの中心バンドであったNIRVANAの人気は凄まじいものがあり、92年には来日もしています。
そしてそのNIRVANAのフロントマンであったカート・コバーンのファッションが彼と同世代の若者を中心に大人気となり、またそのファッションにインスピレーションを受けたファッションデザイナー達が、自身のコレクションで次々と「グランジ」スタイルを発表しました。
グランジファッションの生みの親であるカートのスタイルは、まさに語源である「grungy」な感じそのまま。でも「汚い」とはちょっと違い、あえて首のよれたTシャツ、裾の延びたネルシャツ、着古したカーディガン、ダメージのあるジーンズ、など、今では当たり前となったような服を好み、ですが当時としてはそのチョイス・着崩し方が、世界のロックファン、そして当時のビッグメゾンのデザイナーにも衝撃を与えました。そんなカートの格好は今見ても色褪せることなく新鮮です。
当時のデザイナーでは、マーク・ジェイコブス!、コム・デ・ギャルソン!、マルタン・マルジェラ!など、そうそうたる顔ぶれがグランジをモチーフにコレクションを発表しています。
グランジファッションがどういうものであるかは既にお話しした通りですが、では具体的にはどんな格好があるのでしょうか?
男性と女性に分けて少し見てみましょう。
まずは男性から。
“カート・コバーン”男性のグランジファッションを語る場合、間違いなくこの人がアイコンです。
「穴の開いたジーンズ」「破れた箇所に当て布をしたジーンズ」「よれたネルシャツ」「ボーダーシャツ」「モヘアのボーダーニット」「カーディガン」「ジャックパーセル」「パジャマ」などが彼の代表的なスタイルです。
どれも古着がほとんどで、しかもどこでも買えるような安いものばかり。
でもどうしてでしょう?どれもメチャクチャかっこいい。。。。
世界の有名デザイナーもストリートのお洒落さんも、グランジファッションは彼をお手本にしています。
次に女性です。
“ケイト・モス”言わずと知れたスーパーモデル。長身ゴージャスな元祖スーパーモデルが全盛だった時代に、突如として現われたイギリス出身167cmの15歳の少女だったケイト・モス。
彼女を有名にしたのがマーク・ジェイコブスによるペリーエリスのコレクションでのグランジファッションと、プライベートでも“グランジ”な者同士であったジョニー・デップとの交際でした。
それ以降もプライベートではグランジなスタイルが多く、またスーパーモデルらしくハイファッションとグランジのMIXなど、彼女のプライベートのスナップはどれもいつ見ても新鮮で、今でも影響力大です。
そんな2人に代表されるグランジファッションですが、海外では90年代以降、特別グランジを意識する訳でもなく、グランジファッションやグランジなアイテムを取り入れたMIXスタイルは定番となっています。ストリートからセレブまで、よく見るスタイルとして定着しています。ロックTなんかはその代表かもですね。
お待たせしました。ではそんなグランジスタイルにはどんなヘアスタイルが合うの?というのをご紹介させていただきます!
グランジのテイストをだす為には、やっぱり真っ直ぐサラサラウル艶よりも、ウェーブやムラ感のあるカラー、レイヤーといって段の入ったスタイルがオススメです。
一見するとボサボサに見えそうな、、、
が、しかし、グランジだからと言ってホントにボサボサではヘアスタイルとしてもイマイチ。
きちんと手入れされ、狙ったボサボサ感を演出するのが大事です。
“レイヤー=段”の入ったスタイルが、ロングヘアーでも動きを出しやすく、ファッションも重ね着が多いグランジスタイルにピッタリです。
そしてそこに「毛先を巻きすぎない」ウェーブが不可欠。コテで巻いて作ることも出来ますが、その場合も毛先は巻きすぎないほうがそれっぽくなります。
ミックスパーマをかけて、ワザとかかりムラを作るのが一番オススメです!
甘くなりすぎないように、できれば前髪はナシか長めで。。
ミディアム・ボブの場合は、ロングほどレイヤー=段が入っていなくてもいいですが、動きが出やすいように隙間感や束感を作るカットは必須です。
そしてカラーリングは、「グラデーション」「バレイヤージュ」「ハイライト/ローライト」といった技法を使って、いかにきれいなムラ感のあるカラー、レイヤード=重なりのあるカラーを演出するかがポイントです。
ショートも場合も基本は前髪ナシか長め、レイヤーや透間感、束感を作って、すこ~しジャマそうな、うざったそうな質感、スタイリングがグランジ感をだしてくれます。
その為にゆるいパーマをかけたり、ワックス等を使ってスタイリングするのがオススメです!
「うざったいのイヤ、、、」という前髪派の方には、たくさんレイヤーをいれたウルフスタイルもオススメ。
次にメンズのグランジファッションに合うおすすめヘアスタイルです。
メンズもレディース同様、綺麗にまとまっているというよりも、動き・ボサボサ感がやはりグランジファッションには合います。
グランジのアイコンであるカート・コバーンがロングヘアーなのでどうしてもそのイメージが強いですが、ロングヘアー以外でもおすすめはたくさんあります。
「ロングヘアーはちょっと、、」「伸びるまで待てない、、、」「耳周りやえりあしはスッキリしたい!」という方には、こんなヘアスタイルがおすすめ。
刈り上げているので全体的にはスッキリ男らしい!という感じですが、それではさわやか好青年になってしまい、グランジの雰囲気とは少し違ってきてしまいます、、、。
なので耳周りえりあしは刈り上げてスッキリでも、トップや前髪は長く残すことでうざったさやボサボサ感=綺麗すぎない、を演出できます。
ロングでウェーブでブリーチされているなら、それはもう完全なグランジヘアーです。
そうでなくても、やはりボサボサ感をだすのがポイント。ボサボサと不精な雰囲気を残しつつも全体のシルエットをちゃんと計算してつくることで、グランジファッションに合うヘアスタイルが決まります。
90年代に産まれたグランジファッションを今の時代に合わせるには、ハイブランドのアイテムを合わせるのもおススメです!ハイブランドのアイテムはシルエット・素材など、常にトレンドの先端のものが多いので、全体の中に1点だけでもそういうものが加わる事でグッと今っぽさが上がります。
それに合わせてヘアスタイルも今っぽいシルエット・質感・カラーにすることで、現代風のグランジスタイルの完成です!
いかがでしたでしょうか?
「な~んだ。街でよく見るこういうの、グランジって言うんだ~。」というのも多かったのではないでしょうか。
そう、タイトル通り「もはや定番」なのです。
「定番」だけど、いつの時代も新鮮で、そして常に時代に合わせて進化を遂げている。それが「グランジ」スタイルだと思います。
性別、年齢、国籍関係無く楽しめるファッションってなかなか無いですよね。
「いいかも!」と思ったらぜひ、ファッションと合わせてヘアスタイルも「グランジ」をお楽しみ下さい!